お酒をのむきっかけ

傍らに一本の瓶が有る。カルーアだ。最初にうまいと思えた酒だ。
高校の頃読んだ「ヨコハマ買い出し紀行」の、「NIGHTBIRD」の回がある意味きっかけで有る。
同期のK君に勧められて、日野郡日野町の今は無き「サンプラザ」で買ってはまり、全刊初版で揃えた。
未成年で酒に関して無知な当時の私には、
あの回はコーヒーの酒が有るのかと強烈なショックを受けたものだ。

成人後、会社の同僚に酒につき合わされたのだが
ビールがだめ*1で、
清酒、焼酎等の日本酒も辛くて駄目だった。
他人があんなもので飯が食えるなんて舌が狂ってるとしか思えなかった。
ビールとポン酒しか出ない飲み会はハッキリと言って地獄だった。
忘年会さえ「飲めない酒の為にお金は使いたくありません」と言って断った位だった。

幸い、2年ほど断り続けたら宴会の類には呼ばれることも無くなった。
別に会社の人間に付き合うつもりも無かった。
そのうち会社も変わり、宴会をするような所でもなかったのでしばらくは飲まなかった。


ある日、ふっと思い出して「ヨコハマ買い出し紀行」を読み返してみた。
「あ、そういえば、カルーアって酒だったな、アルファさんが飲んでるから飲んでみっか」
軽い気持ちでカルーア小瓶とジャージー牛乳を買い、飲んだ。
余りの美味さに、アルファさんと同じように私も、「酒が本当は好きだったのか?」と認識できた。
そこから飲んでいるのはほぼカクテル。
飯を食いながらなんて野暮なまねはしない。ケーキやパンは食べるけど。

*1:もやしもん」所載の「ヴァイツェン」は飲めたので、一般的に飲食店で出る苦い「ピルスナー」が飲めないだけだった